見晴らし広場の南端の突き出た所を仙奕台といい琴石、石の碁盤、将棋盤等が据えられています。 千波湖を眺めながら琴を弾き、碁将棋に興じて慰楽の場としたもので、三保の松原にある羽衣の松の苗を移し植えたとされた老松がこの地にありましたが、残念ながら当時の松は枯れてしまいました。 「奕(えき)」は囲碁を戦わせるの意味で、千波湖を見下ろした台地で囲碁等を楽しんだ所です。 千波湖からの涼風が老松の梢(こずえ)に何かをささやき、水戸八景に選ばれたこの景勝地で風雅を楽しむ..。 屋内とは異なる格別の趣があったに違いありません。 一方、風雅の場所とされたこの仙奕台は、いざという時には砲台の役目をあわせ持たせたとの説もあります。 つまり、緊急時はこれらの石を砲台として利用できるように考えられていると言うのです。確かに江戸街道が眼下にあり、敵を迎え撃つには絶好の場所に見えます。 当時斉昭公が造らせた大砲「太極」は、偕楽園東門近くの「義烈館(ぎれつかん)」で見ることができます。 義烈館には巨大な陣太鼓や義公、烈公に関する歴史資料が展示されています。是非足を運んでみてください。
仙奕台(せんえきだい)
仙奕台(せんえきだい) 石の碁盤 仙奕台の真正面に東京街道が見えます 街道方面からの敵襲が手に取るように分かる位置に仙奕台があることから、 緊急時には石の碁盤に砲台の役目を持たせたと説く歴史家もいます
太砲「太極」(義烈館蔵、義烈館承認済) 口径35.7cm、砲長127cm 写真にマウスをのせると砲弾の写真に変わります この砲弾は現存する江戸時代最大の物といわれています
仙奕台(せんえきだい)のある見晴らし広場から千波湖を望む 紅白の梅の向こうに見えるのが千波湖(せんばこ) (H21.2.20 撮影)
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